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【フラワーホーン】熱帯魚の僕、ホーン君の心の中の記録

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ある日、僕は突然知らない奴の所に連れてこられてしまった。

もとのおうちに帰りたいのは山々なんだけどさ、魚である以上は勝手に移動できないんだ。

今の気持ち?

連れて来た奴に噛みついてやりたいな!!

なんで僕がアイツに選ばれたんだ?僕ならアイツを選ばないぞ、絶対!

 

ここに連れてこられてから、奴は時々上から僕のご飯を落とし入れるんだ。

それも偉そうにだ。エサやってるんだから、食べろよなって上から目線がどうも気にくわないぞ。

そのご飯っていうのが、また、カシカシの海老でさぁ〜、もっといいご飯くれよと思ってしまうんだ。カシカシの海老以外には、魚のエサみたいな小さい粒々。もうどうにかしてくれよ〜。

おっと、僕はそう言えば魚だったな!忘れて、毒はいてたぞ。

一生僕は奴と暮らすことになるんだろうか?

いや、悪い方には考えないようにしないと、本当にそうなってしまったら嫌だからな。

 

でも、まだ奴はマシな方だな。僕を放っておいてくれるからな。

ここに連れてこられてから、僕の居てる水槽をカンカン叩く女の奴がいて、そいつはしょっちゅう僕をかまいにくるんだ。お前はそんなに暇なのかと言ってやりたいな!

そいつには、噛み付くだけじゃなく、丸飲みしてやりたいくらい迷惑してるんだ!

苦手なので、水槽と棒の間の狭い間に隠れてやったよ。ずっと僕を見ているからな。

でもずっと隠れてる訳にはいかないから、シュッと目の前を横切って泳いで移動したら、カメラを構えて写真を撮りだしたんだ。でも僕はカメラが苦手だから、なるべく写らないように急いで泳ぐことにしたよ。そいつは一生懸命僕を追いかけてまだ写真を撮っている。しつこいな。

 

ちょっと遅くなったけど、僕の特徴の自己紹介をしておくよ。僕は頭が大きくなる魚なんだ。言い方が悪かったな、これじゃあ頭でっかちみたいじゃないか。僕は額のコブが大きくなる魚なんだ。メスのフラワーホーンは額のコブが大きくならないけど、僕はオスだからな。小さい頃は額のコブはなく、成長と共に段々とコブが大きくなっていく魚なんだ。

そしてもう一つ。僕の色は綺麗だろ?!この色は、環境が良かったり、僕にあっていると、もっともっと綺麗な色になっていくんだよ。でも、奴等のいる環境では、僕にとっていい環境とはいえないんだよな。これは仕方ないから諦めるよ。

性格は、他の魚とはいっしょの水槽では暮らせない。仲良くすることは無理なんだ。

そんな難しいところがある僕だよ。

 

誰にも見られてない時は、のびのびした気分でいられるから、スイスイ泳ぎまわっているよ。ライトがついていない時には、自由を満喫して、バシャバシャ跳びはねたり、踊ったりすることもあるんだ。そうやって最近ここに連れてこられてからは過ごしてるよ。それに、少しづつここにもなれてきてるから、奴等とも、少しづつは仲良くなっていくのかもしれない。奴等しかいないからな。

また、僕の思うことがあればここに登場することにするよ。じゃあね!

 

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